チンチラの主食は牧草です。しかし、一言に牧草と言っても様々な種類があり、どの牧草を与えれば良いか分からない…という方もいらっしゃるかと思います。
今回は、牧草の種類や与える時のポイントについて解説します!
チンチラが牧草を食べなければいけない理由
歯の健康維持のため
チンチラの歯は生まれてから一生伸び続けるため、牧草を噛むことで歯を自然に削ることができます。
歯が伸びすぎると、不正咬合などの口腔内トラブルを引き起こし、十分な食事を取ることができなくなります。
特に、臼歯(奥歯)は牧草を食べることでしか削れないため、チンチラにとって牧草を食べることは非常に重要です。
チンチラに与える食事として牧草以外にもペレットが挙げられますが、ペレットは歯を削る効果がほとんどないため、ペレット1割、牧草9割を目安に与えるようにしましょう。
消化機能の改善のため
牧草は腸内環境を正常に保つ役割もあります。
牧草の繊維質が腸の動きを活発にすることで、消化不良や便秘を防ぎます。
栄養バランス維持のため
牧草からビタミンやミネラル、繊維といった栄養素をバランス良く摂取することで、チンチラが肥満や栄養失調になるのを防ぐことができます。
チンチラに与える牧草の種類
ここからはチンチラに与える牧草の種類をいくつかご紹介します。
チモシー
チモシーは、チンチラに与える牧草の中で主食牧草としておすすめです。
繊維質が非常に豊富で、タンパク質が低く、消化を助ける働きがあります。
チモシーは刈る順番によって、1番刈り、2番刈り、3番刈りと種類が分けられます。の硬さや繊維質の量が異なり、それぞれ以下のような特徴があります。
種類 | 特徴 |
1番刈り | 茎が太くて硬く、繊維質が豊富です。歯を削る効果が高く、チンチラの歯の健康維持に役立ちますが、硬めのため食いつきにムラがあることもあります。 |
2番刈り | 茎が柔らかく、香りが強いのが特徴です。繊維量はやや少なめですが、嗜好性が高いため、1番刈りを食べないチンチラにおすすめです。 |
3番刈り | 2番刈りよりもさらに柔らかく、繊維質は少なめです。寝床として使用することもできます。歯にトラブルのあるチンチラへ与える牧草としてもおすすめです。 |
アルファルファ
アルファルファは、タンパク質とカルシウムが豊富な牧草です。栄養価が高いため、成長期のチンチラや妊娠中の母チンチラに適しています。
味が濃いため、チンチラが好んで食べる牧草の一つです。
主食ではなく、栄養補助を目的として、少量ずつ与えるようにしましょう。
オチャードグラス
オーチャードグラスは、チモシーに比べて柔らかく、甘い香りが強い牧草です。
チンチラが好んで食べることが多く、特に食欲が落ちている時や嗜好性を高めたい場合に役立ちます。
繊維量はチモシーほど多くありませんが、消化を助ける効果は十分にあります。
オーツヘイ
チモシーと同じイネ科ですが、オーツヘイの方が甘い香りが強く、嗜好性が高いのが特徴です。
繊維質はチモシー1番刈りの方が豊富なため、主食の牧草として与えるのはチモシーがおすすめです。
牧草の与え方
牧草を長い時間ゲージ内に置いていると、味や風味が落ち、牧草が残っていても食べなくなってしまいます。
チンチラが牧草を食べ切る度に追加するのがベストですが、日常生活を送る中で難しいという方が多いかと思います。
一日に食べる量を2分割して朝晩2回ずつ与えるか、毎晩牧草を入れ替えるか、どちらかの方法で与えるのがおすすめです。
一日に与える牧草の量
牧草の適量としては1ヶ月で約1kgが目安です。
我が家のチンチラには1日あたり、以下の牧草を与えています。
- チモシー1番刈り 2つかみ
- チモシー2番刈り 2つかみ
- オーツヘイ 2つかみ
- アルファルファ 1つかみ
チンチラに牧草を与える時に気をつけること
牧草の種類とそれぞの特徴を踏まえて、チンチラに牧草を与える際の注意点を解説します。
チンチラが牧草に飽きないよう工夫する
同じ牧草を与え続けると、チンチラが飽きて牧草を食べなくなることがあります。
飽きると牧草自体を受けつけなくなることもあるので、食いつきが悪いと感じたら、牧草を変えてあげましょう。
同じチモシーであっても収穫時期や産地、メーカーによって、味や風味が異なるため、また牧草を食べてくれるようになります。
チンチラの体調や好みに合わせて牧草を選ぶ
・成長期のチンチラや妊娠中のチンチラには栄養価の高いアルファルファを与える
・食欲が落ちている場合は、香りの強いオーチャードグラスや柔らかめの2番刈りチモシーを試す
といったように、チンチラに合わせて牧草を選ぶことも大切です。
ここまでご覧いただきありがとうございました!